仏      殿


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仏殿について

     円覚寺の仏殿は、コンクリート製で、昭和三十九年 (1964) に完成した新しいものなので対象外ですが、元亀四年 (1573) の図面をもとに建造し、禅宗様で昔の様子をよく伝えているということで (『目録』)、取り上げました。

     正面は七間ですが、両脇は裳腰部分で、五間二重仏堂となります。上部に弓欄間宝珠を付けて、二軒繁垂木です。

     主屋の軒先は二軒扇垂木で、後光厳天皇 (1338-74) の筆に基づいた「大法明宝殿」の額が懸かります。三手先の斗栱を配しています。