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輪蔵について輪蔵は経典を納める経庫で、中心に柱を通して回転式にしたもので、中国梁時代 (5世紀) の時代に、学者の傳大士 (ふだいし) により発明されたと立て札にあります。中には、一切経(大蔵経)が納められており、輪蔵を一回転させると、ここにあるお経を全て唱えたことと 同じ功徳があるといわれています。 押しながら一周するかたがほとんどですが、その場に立って拝みながら回すのが正しい拝み方のようです。 当寺のものは、八王子にある浄土宗大善寺 (現在は、八王子駅より北2キロ) からで、江戸時代の末のものとのことです。 こちらの輪蔵には、蓮の花を彫った礎石の中心に太い柱があり、8つの方向に、一番下には絵様刳形付きの持送りがあり、下から広がるように6段の挿肘木が出ています。その上に八角形の台が載り、それぞれの角に柱が付きます。 経庫の部分も八角形で、それぞれの角には丸柱が立ち、両開きの桟唐戸です。 経庫には、足元長押、内法長押、頭貫、台輪で結び、長押、頭貫に彫刻を施し、柱の頂上部には、牡丹の木鼻を付けます。 戸と柱の間の小脇壁には、それぞれ、竹、梅、椿、桐、芭蕉、菊などの彫り物が付きます。 外側は、内法長押、頭貫、台輪でつながれ、一番下の柱の間には高欄が設けられていています。 外側の斗栱は中備がー組の三手先で、尾垂木が二段付き、拳鼻付です。一手目を横に二組としています。 支輪にも彫刻が施されています。 柱には、州浜型といわれる文様に葵の紋が彫られています。内法長押と頭貫など、いたるところに彫刻が施されています。 また、柱の上には獅子形の木鼻を出しています。 |