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仏殿について杉本寺の仁王門は、18世紀中ごろのものと推定されています。この仁王門建立のための勧進がおこなわれたことを示す資料(享保15年 (1730) )が残っているそうです。この門の見所は、仁王像、蟇股、そして切妻部分の”18世紀中期の好み”による”かなり派手”な作りということになるようです。(『目録』) 桁行きが三間で、約 6.6 メートル、中央は約 2.8 メートル、両側はそれぞれ約 1.9 メートルです。屋根は茅葺の切妻で、造りは主に和様です。 両脇に仁王像を配し、手前には金剛柵を置きます。約 33 センチメートルの柱は、地覆・腰貫・飛抜き・頭貫が通ります。ただし、通路になっている正面と後面とは頭貫になっています。 柱の上には三斗が乗ります。それらの間(中備)には、中心に丸い「三つ柏」の飾りをつけた幅の広い蟇股があるのが際立ちます。 切妻は、二重虹梁形式とよばれるものです。一番下の太い虹梁のうえに、三斗と蟇股でその上の虹梁を受け、さらにその上に少々変わった笈形がついた大瓶束を乗せ、三斗で棟木を受けています。 破風の頂点(拝み)には三花懸魚(みつばなげぎょ)と呼ばれる懸魚がつきます。 |