第41回 My 鎌倉  
今月のゲスト


島津 克代子さん



鎌倉に移り住み
よそ者の視点で良さを発見
これからの人生を鎌倉に!!

鎌倉生活を楽しむ 島津克代子さん


[04.04.20 大船にて]

島津克代子さん
Illustrated
by 井上智陽
しまず・かよこさんのプロフィール
地域が生んだベストセラー本"『かまくら楽食日記』著者。鎌倉に移り住んで6年。子育てをしながら仕事をこなし、鎌倉の情報発信、地域の活性化にも関心が大きい。



■鎌倉歴


私は鎌倉に来てそれほど長くはありません。

静岡に生まれ東京で仕事をしていました。結婚して1年ほど鎌倉に移って、昭和初期に建てられた家に住みました。子供ができて、東京に戻りましたが、子育てをするのには鎌倉がいいのではと考え、 6年前に本格的に引っ越してきました。

夫婦一緒に仕事をする
夫婦一緒に仕事をする
材木座に5年ほどいて、今の小町に家を建て現在に至っています。
鎌倉で子育てをし、鎌倉で骨を埋めるつもりです。(笑い)

鎌倉の良さはいろいろあります。
その良さをアピールして、若い人に、鎌倉が観光の場所だけでなく、生活の場所 でもあることを理解してもらいたいと考えています。

■仕事


私は、夫と、ホームページの制作とか、映像の制作をする会社をやっています。
クライアントは主に東京で、鎌倉ではボランタリーな仕事を中心に行って います。

取材に基づいて、ていねいにきっちり作る、という仕事の仕方が好きです。
追っかけられるように仕事をするのはいやなので、これからは、地元に根ざした仕事をしたいと思っています。生活を中心に考えて、子育てや生活を楽しめるように、自由な発想で仕事をするというのが理想ですね。

■情報発信


鎌倉子育てガイドのページへ 鎌倉で子育てをしてみて、いかにその方面の情報が足らないかということを実感しました。
そこで、困っている人のため、そして自分のために、子育て情報をHPで流すことを考え、 5年前から友人と協力して、「鎌倉子育てガイド」のページを立ち上げました。

引っ越し当初は、子育てについてほとんど情報が得られない状況でしたので、苦労 して情報を集めインターネットで発信していました。
最近は、この分野も行政が力を入れるようになってきたため、単に子育てだけでな く、「生活ガイド」のような幅広い分野に発展させたいと考えています。

鎌倉の情報は、ネットでもたくさんありますが、観光中心の情報が多く、生活者の ための情報が極端に少ないと思います。

鎌倉で家を建てる情報、鎌倉での日常生活の買い物情報、オーナーシップに支えら れた良質のレストラン情報、などいくつか手がけ始めましたが、これからも力を入 れていきたいと考えています。

■鎌倉食べ歩き


イラストレーターの井上智陽さんと夫と私の3人で始めた「かまくら楽食日記」は、5年目に突入しました。
2000円以下で食べることの出来るお店探しの本ですが、井上画伯の絵の素晴らしさ もあって、北海道から沖縄まで読者が広がっています。

かまくら楽食日記のページへ

これは、本当に使えるレストランガイドが鎌倉に必要という思いから始めたのですが、良いお店が沢山あることがわかりましたし、老後の楽しみとしても最高なので、今後も続けたいです。(笑い)

北鎌倉「匠の市」 というイベントが春秋二回催されています。
わたしたちは、円覚寺の参道の露天で店を広げますが、この本を陳列していると、 いろいろと声がかかって面白いですよ。

井上画伯のイラスト
井上画伯のイラスト
かまくら楽食日記の取材風景
取材風景(左:井上画伯)


■鎌倉の良さ


わたしはよそから鎌倉に越してきたので、鎌倉を客観的に見ることができるように思えます。
まず子育てにいいと思ったのは、山や海が近くにあって、自然に恵まれていますし、古いものがよく残っているので、それを身近に体験できるということです。

地元の人が当たり前に思っていることが新鮮に見えたり、不便に思っていることに 「良さ」を感じたりするのですが、それはよそ者の強みでもあると自認しています。

旧鎌倉は特に買い物などは不便ですが、不便を楽しむという心境がわかるようにな りました。休日の渋滞混雑も、地域の人はそれを避けるノウハウを持って暮らしています。多少の不便を我慢しても、あまりある「良さ」を鎌倉は持っていると思います。

深沢や大船といった活気のある部分と、旧鎌倉の景観重視の部分との役割分担が上 手く行けば鎌倉に住みたいと思う人は増えるでしょうね。

地域の人たちと一緒に、「小町辻子の会」を結成しました。昔なつかしい鎌倉の暮らしがしのばれる、路地のよさを守っていこうという運動です。
ただ便利にするのではなくて、鎌倉のいいところを残して行きたいのです。

ちょっとオーバーですが「残りの人生は、鎌倉にささげる」という気持ちがあるんです。(笑い)


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