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高砂(たかさご) |
養老(ようろう) |
阿蘇の神主が訪れた早春の高砂の浦。夕景の浜、松の根方を掃き清める老夫婦。実は松の精であり住吉明神の化身でもある。夫婦和合こそが国の基であるということを説く。 |
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美濃の国養老の瀧あたりに住む親孝行な男の前に多度山の神が出現し、美酒にも似た霊験ある甘美な瀧の水を授け祝福する物語。 |
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胡蝶(こちょう) |
楊貴妃(ようきひ) |
まだ寒い早春にしか咲かない梅の花も、是非とも遊び戯れたいと願う蝶の精が、旅の僧の回向により願いを叶えて歓びの舞を舞う。 |
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天に在れば比翼の鳥、地に在れば連理の技と固い愛を誓った唐の玄宗皇帝と楊貴妃の心も、妃の死によって隔てられたが、超能力者の方士は彼女の魂が住む蓬莱宮を訊ね対面する。 |
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松風(まつかぜ) |
葵の上(あおいのうえ) |
貴公子在原行平に愛された汐汲みの姉妹の亡霊が、旅の僧の夢に現れ愛の追憶を語り、形見の装束を着けて狂おしい舞いを見せる。秋の須磨の浜辺の情緒が漂う古くからの物語。 |
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源氏物語に取材した嫉妬執心の曲。高貴な婦人である六條御息所の生きた霊魂が、光源氏の正妻葵上を病に陥れ、やがて枕辺に迫り来る。女の悲しみや怒り嫉妬を表す般若面を用いる。 |
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融(とおる) |
猩々(しょうじょう) |
平安貴族であった左大臣源の融はその昔、自らの邸内に海を作り毎日潮を運ばせ塩を焼いて、遊興三昧の生活を送った。在りし日の姿で現れた融の亡霊は月下に舞を舞う。 |
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唐土潯陽の海中に棲む酒の大好きな妖精猩々は、親孝行な酒売りの青年高風に汲めども尽きぬ酒壷を与え、酔いに任せて祝福の舞を舞う。 |
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